5月、6月になると、天気のことが、いつもより気になりませんか。
それは、梅雨がやってくるからですが、その際に、梅雨前線という言葉を聞きますよね。
これは、一体、何を意味するのか、英語では何と言うのかも、見ていきましょう。
そして、梅雨前線と台風には、何か関係があるのでしょうか。
(1)前線とは、冷たい空気と暖かい空気が重なり合う境目のこと
よく「〇〇前線」という言葉が使われますが、天気予報上で、この言葉の意味は、「冷たい空気と暖かい空気が重なり合う境目」のことを指します。
では、梅雨前線は、どういったものかというと、季節が春から夏に変わろうとしている頃、冷たいオホーツク海気団と暖かい小笠原海気団が交わり、これによってできる停滞前線なのです。
つまり、よく停滞前線という言葉も耳にしますが、梅雨前線は、停滞前線の一種であり、これが来ると梅雨入り本番となるのです。
そのため、停滞前線とは呼ばず、「梅雨前線」と呼ばれるのです。
停滞前線が来ましたと言われても、梅雨とは何の関係もないような気がしますが、梅雨前線と言われれば「ああ梅雨入りか」と、思えますよね。
(2)梅雨入りを英語で言うと「seasonal rain front」
さて、この梅雨入りを英語で言うと何なのかというと、これは「seasonal rain front」と言います。
ただ、例えば、イギリスやアメリカの英語圏において、雨期(rainy season)というものはあっても、日本のように、一定期間、がっつり雨が降るということが少ないです。
イギリスであれば、1年の4分の3は、雨だと言われています。
アメリカは、各地で異なりますが、カリフォルニアの場合は、1~3月が雨期ですが、そこまで雨は降らないので、あまりseasonal rain frontというのも意識しない傾向があります。
(3)梅雨前線と台風の関係
では、この梅雨前線と台風には、何か関係があるのでしょうか。
梅雨前線に台風が近づくと、これは、様々な面で影響が出ると言えます。
そもそも、梅雨前線の場合、同じ場所に長い期間、雨が降りやすい状況が続きます。
その結果、当然、大雨となりますから、それによって、作物への影響や土砂崩れなどの災害が起きやすくなります。
そして、そこに南の海上にある台風が近づいてくると、温かい空気が近づいてくることになりますから、雲により、水分が含まれることになります。
そうなると、雨量が増えるので、さらなる大雨をもたらすというわけです。
しかも、台風と梅雨前線に、ある程度の距離があったとしても、台風が雨を降らせるわけではなく、暖かい空気を前線に送っている役目です。
そのため、台風中心から梅雨前線が離れていても、大雨の影響をもたらすことがありますので、注意しなければなりません。