最近は、メールやLINEが浸透してしまっているので、わざわざはがきを出すという習慣もなくなってきています。
とはいえ、昔から、日本では、季節に応じた手紙のやり取りなどの習慣があり、その1つが、暑中見舞いや残暑見舞いです。
しかしながら、そもそも、残暑見舞いは、いつまでを指すのでしょうか。
(1)残暑見舞いは、立秋の日(お盆前後)から8月の終わりまでに出すとされている
残暑見舞いは、漢字を見てわかるように、残りの暑さに向けての励ましの意味を込めた手紙となりますから、暑さが終わる時期に出すのが一般的です。
具体的には、立秋の日(お盆前後)から8月の終わりまでが、残暑見舞いを出す時期です。
日本の暦では、3ヶ月ごとに春夏秋冬を区切りますが、9月の残暑に向けて、8月末に、体を大切に、暑さにバテずに頑張ろうねという意味の手紙を出す、これが残暑見舞いなのです。
9月に残暑見舞いを出すというのは適切ではないので、基本的には、8月末までに出して、相手に届くようにしましょう。
(2)残暑見舞いは、大体決まったフレーズで始まる
そして、この残暑見舞いの際には、大体、決まったフレーズで始まります。
多くは、「残暑お見舞い申し上げます」で始まるということは、あなたも知っているでしょう。
また、昔、そんな内容のハガキを担任の先生から、もらったこともあるのではないでしょうか。
(3)「残暑の候」は「ざんしょのこう」と読む
そんな始まりのフレーズの1つに、「残暑の候」というのがあります。
ついつい、「ざんしょのそうろう」と読んでしまいそうになりますが、これ、実は、「ざんしょのこう」と読むのです。
この意味は、「立秋を過ぎてもまだ暑さが残っていますね」とか、「暦の上では秋となりますが、まだまだ真夏のような暑さの厳しい日々が続きますね」、そんな風な意味を表しています。
(4)「残暑の候」は、いつからいつまで使えるのか?
では、このフレーズは、いつからいつまで使えるのかというと、立秋から9月初頭ごろまで使えるとされています。
したがいまして、「残暑の候」というフレーズは、立秋の日(お盆前後)から9月初頭までは使っていいんだなと覚えておいていただくと良いでしょう。
(5)「残暑の候」と同じようなフレーズ
ちなみに、「残暑の候」だけでなく、同じようなフレーズがありますので、ご紹介いたしましょう。
例えば、「立秋の候」、「晩夏の候」、「新涼の候」、「納涼の候」や「秋暑の候」などの言葉がありますので、ぜひ、頭に入れておいてくださいね。
こういった言葉をうまく使えることによって、「ああ、この人は、こういう時にしっかりとした言葉を使えるのだな」と感心される存在となります。
また、ちょっとしたインテリキャラになることもできますよ。
特に、社会人になってから、上司やクライアントに残暑見舞いを出したりすれば、ポイントも上がります。
ぜひ、ここで、その際に使うフレーズや出す時期などをマスターしてくださいね。