今、アラサーやアラフォー世代のあなたであれば、親御さんが「私のころは学生運動が大学時代にすごかった」なんて話を耳にするかと思います。
そんな昔の学生運動とは、どんなものだったのか、そして、今、現在の学生運動は、どんなものなのかということに、ここでは迫っていきましょう。
(1)昔の学生運動は、大学改革運動や政治運動であった
昔あった学生運動、これは、ちょうど戦争が終わって20年近くたった頃に、動きが大きくなったものです。
そして、その本質は、大学改革運動や政治運動と言えるものです。
その内容は、新しい左翼思想を持った、主に学生による暴力的な政治活動で、あなたも昔の映像で、学生同士が争っている映像を目にしたことがあるはずです。
(2)左翼思想とは何か?右翼思想とは?
ちなみに、左翼思想とは、政治におきまして、社会変革を支持する考え方であり、急進的、革新的、革命的な思想のことです。
したがいまして、左翼思想の人たちは、過激な論争や行動に走りやすい傾向があります。
逆に、右翼思想とは、特権の維持を目指すための社会制度を支持する思想とされ、現状の社会秩序を保守し、愛国心、国粋主義的な思想と言えるでしょう。
右翼団体の街宣車が大きな音を鳴らしながら走っていることがありましたが、これも、演歌を流したり、宇宙戦艦ヤマトの曲を流したりして、日本への愛国心、国粋主義的な思想を宣伝していたわけです。
ただし、最近は、取り締まりが厳しくなってきてか、右翼団体の街宣車のうるさい大音量も、聞かなくなりましたね。
(3)あさま山荘事件やよど号ハイジャック事件
学生運動は、時代を経るにつれて、だんだんと沈静化するのですが、いまだに日本の歴史上の事件として残るるは、あさま山荘事件や、よど号ハイジャック事件です。
これらの事件は、学生運動が沈静化しても、まだその信念を貫くどころか、さらに過激化して、非常に危険な集団と化しました。
それが、日本赤軍や連合赤軍などですが、あなたも名前は聞いたことがありますよね。
これらに関わっていた人々の一部は逮捕されたり亡くなったりしています。
しかしながら、他の人たちは、北朝鮮へと亡命しており、いまだに北朝鮮で暮らしていて、たまに日本のテレビ局の取材に答えています。
こうなると、治外法権なので、日本人が逮捕できないのですね。
(4)学生運動は完全な終結にはいたっていない
1980年代になってからは、ほぼ学生運動が終わりを遂げました。
ただし、学生運動から危険思想化した人々が亡命しているので、完全な終結には至っていないと、言えるかもしれません。
(5)現在では、過激な学生運動は全く見られない
では、現在では、学生運動の動きは見られるのかというと、1960年代に見られるような過激な学生運動は、全く見られません。
このことは、あなたも感じているかと思います。
学生が弱くなったと言う人もいますが、平和な時代になり、以前ほど不満もなくなり、学生運動を起こす原因となるエネルギーもなくなってきている状況です。
1960年代の学生運動は、戦後20年ですから、まだまだ戦争時の思想が残っており、人々の間にも強い愛国心と、日本国家のために戦うという強いエネルギーも、残っていたのですね。
そして、そのエネルギーがいたるところで爆発し、学生運動という形でも爆発したと言えるでしょう。
以前と比較すると、インターネットの普及により、世界がひとつになってきて、「日本国家のために政治改革をおこなうんだ!」という気概心も失われてきていますしね。
もしかしたら、水面下で学生運動が計画されているということがあるかもしれませんが、今の若者は、昔の若者よりも圧倒的に政治に関して無頓着です。
既に、若い人たちにとっては、戦争についても、何となくのイメージでしか湧きませんから、学生運動も起こりにくいということが言えます。
(6)現在の学生運動は、昔のように暴力行為はともなわない
もちろん、大きな意味では、現在も、学生たちによる政治運動などは存在します。
しかしながら、昔のように暴力行為は伴うことはないので、より平和的、文化的な運動になったと言えるでしょう。
(7)日本人は大人も子供も海外の人々に比べると政治への関心が非常に薄い
日本人は、とにかく政治に関して、大人も子供も、海外の人々に比べると、非常に関心が薄いです。
まあ、それも、日本の政治が、海外と比較すると、うまくいっている証(あかし)なのかもしれません。
政治への強い不満があればあるほど、政治への関心が増し、発言したくなるからですね。
ちなにみ、海外では、何かあれば、すぐにデモ、それに闘争や暴力が起こります。
ですので、政治に興味を持つことは、国のためにはすごく良いことでしょうが、あまりに興味を持ちすぎると、他人を傷つけたり、あなたの人生をも傷つけることとなるということですね。
したがいまして、政治への興味も、ほどほどをキープすることが大切だと言えるでしょう。