梅雨が明けると、今度は、じめっとした暑さがやってきて、それと共に台風が来るなんていうニュースをよく耳にすると思いませんか。
そして、この台風と同じようなタイミングで聞かれる言葉が温帯低気圧です。
では、台風が温帯低気圧に変わる理由とは一体何なのか、また、この2つの違いは何なのでしょうか。
(1)そもそも台風とは何か?
そもそも、台風とは何かと言うと、熱帯・亜熱帯の北西太平洋や南シナ海の海上に存在する熱帯低気圧の中でも中心あたりの最大風速が17.2 m/s以上、34ノット以上のもののことを指しています。
これらは夏から秋にかけて発生するもので、実はこの時期、日本だけでなく、世界の海の近い地域で、台風やハリケーンがよく出る時期でもあるのです。
例えば、9月頃になると、アメリカのフロリダ州やメキシコのキンタナロー州にあるリゾート地カンクンでは、台風がやってくるので、旅行するには一か八か、という感じで行くことになります。
(2)台風とハリケーンの違い
ちなみに、ハリケーンも、台風と同じようなものなのに、どうしてハリケーンというのか、疑問に思ったことはありませんか。
台風は、英語でtyphoonですから、ハリケーンではないのです。
違いは、最大風速が32.7m/s以上、つまり、台風よりも激しいものが、ハリケーンとなります。
(3)台風と温帯低気圧の違いは?
では、天気予報でもよく言われていますが、台風は、温帯低気圧に変わって速度を緩めましたなどと言っているのを耳にしたことがありますよね。
台風と温帯低気圧の間には、何点か異なるポイントがあり、その違いによって、呼び方が変わります。
これは、多くの場合、台風がどんどん北上していくと、周りの冷気を取り込んでいくので境目ができます。
これによって、台風から温帯低気圧に構造が変化するためです。
他にも違いはあり、台風は、風が強い場所は中心付近に集中する傾向にありますが、温帯低気圧は、全体的に強風が起こるという特徴を持っている、という点でも違いがあります。
(4)台風が温帯低気圧に変わるとどうなるのか?
台風が温帯低気圧に変わるとどうなるのかというと、台風とは異なり、温帯低気圧は寒気と暖気との間で発達した低気圧となります。
そのため、台風が暖かい空気を残していくのに対して、温帯低気圧は寒い空気も残すという特徴があります。
結論を言うと、台風よりも温帯低気圧は、勢力が落ちた空気を持ってくるものだと思われていた方も多いでしょうが、そもそも2つは性質の異なる風なのです。
しかも、特に、風力や勢力が落ちたというわけではありませんから、温帯低気圧に変わったとしても、十分に注意して行動しなければいけない、ということも覚えておきましょう。