ウナギなどに含まれている亜鉛、これは人間が生きていくために必須の成分となっています。
しかし、なかなか体に必要な成分をバランスよくキープするということは難しいですよね。
では、もし亜鉛を取りすぎてしまった際はどうなるのか、逆に、亜鉛が不足している時にはどんな症状が起こるのかについてここでは触れていきたいと思います。
(1)亜鉛が不足すると味覚障害が起きる
そもそも、亜鉛とは、人間(成人)の体の中に2g程度あり、これは筋肉や骨、そして臓器などに存在しているのです。
もう、これだけで、人間にとっては必要な成分だということはお分かりいただけますよね。
この亜鉛が不足することで起こる症状の1つが、味覚障害です。
現代人は、この味覚障害を持つ方が多いです(味がわからない重症な方も含め)。
食べ物の味というのは、舌にある味蕾という部分が感じ取り、これは約4週間サイクルで生まれ変わる性質があります。
亜鉛がこれを促しているため、亜鉛が不足すると味覚障害になってしまうのです。
(2)亜鉛不足は免疫力低下をもたらす
そして、亜鉛は、免疫をつける効果(特にウイルスを妨げる)のある成分ですから、これが失われると、当然免疫力が下がってしまい、感染症を引き起こす可能性が高くなります。
(3)亜鉛は胎児のDNA形成にも必須の成分
さらに、亜鉛はたんぱく質やDNAの複製などと強い関わりがあり、胎児のDNA形成にも亜鉛は必須の成分となっています。
特に、今妊娠中の方や授乳中の方は、これが赤ちゃんや胎児に不足すると成長障害を起こすのにつながるので、十分に注意しましょう。
(4)亜鉛の過剰摂取は、銅の体内吸収を妨げる
一方、亜鉛の過剰摂取(どんな成分もバランスがとれていないと問題はあります)もよくありませんので、その際の症状を挙げていきましょう。
亜鉛には、骨の形成などをサポートする成分である銅を体内に吸収することを妨げてしまうという働きもあります。
そのため、サプリでは亜鉛と銅が一緒になったものもあるのですが、亜鉛だけが過剰に体内に増えると、銅が欠乏して骨などにも異常をきたす恐れがあります。
(5)亜鉛サプリは飲み過ぎると吐き気や下痢をもよおす
また、特にサプリで亜鉛を補っているという方は、飲み過ぎてしまうと、吐き気や下痢など、よくある成分の過剰摂取時に起こる症状がみられます。
ですので、サプリを利用するという場合には、規定の量を守ること、もしくは、1日の摂取目安量を超えないように摂取することがポイントとなってきます。
(6)亜鉛は適量を摂取しましょう
亜鉛不足も過剰摂取もどちらも体に悪い影響をもたらすこととなりますので、これを意識的に摂取されるという方は、必ず適量を摂取するようにすることで、こういった問題を防げます。